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「劇場版 うたの☆プリンスさまっ♪ TABOO NIGHT XXXX」
5月31日 舞台挨拶レポート
森久保祥太郎さん×鈴木達央さん
 5月31日に新宿ピカデリーで行われた舞台挨拶には、森久保祥太郎さん(寿 嶺二役)と鈴木達央さん(黒崎蘭丸役)が登壇しました。1回目の舞台挨拶は本編上映後ということもあり、映画の余韻に浸って大人しい様子だった観客たち。しかし、二人が「もっと声を出していこう!」と声をかけたことで、まるでライブさながらの熱気に包まれた中でのスタートとなりました。
 あらためて本作を観た感想を聞かれた二人は、ついに解禁されたWアンコール「God's S.T.A.R.」への特別な思いを吐露。森久保さんは、「これまではオブラートにオブラートを重ねてしか話せなかった(笑)」と振り返りつつ、「4人で一発レコーディングをしてもいいんじゃないかと思った」と、自信をうかがわせました。鈴木さんも、「ありがたいことに、皆さんに“生”でも聴いてもらえる機会が多いグループだから、自分たちと共に成長している」と続け、会場からは「今の彼らが歌う『God's S.T.A.R.』を聴いてみたい」という思いのこもった大きな拍手が送られました。

 続くソロ曲の話題では、森久保さんがファンの考察力の高さに深く感心した様子を見せつつ、「皆さんが思い描いているものを大切にしたい。きっと皆さんが感じたものが、嶺二が歌に込めた思いだと思う」とコメント。そのうえで、「『零-Zero-』は、新しいアプローチができたのが嬉しかった」と喜び、「最初のメドレーで4人がお互いの曲のバックダンサーを務めるのが贅沢だよね」と、今回のパフォーマンスの見どころに触れました。


 一方の鈴木さんは、楽曲制作に入る前に毎回、制作陣との丁寧なヒアリングを重ねているそうで、「蘭丸がやりたいことや目指す場所、ライブでのパフォーマンス構想なんかも聞いている」とのこと。「そこまで!?」と驚いた様子を見せる森久保さんに、「でも、この人(森久保さん)はそういうの無しに、誰よりもいいテイクを出しますからね」と、森久保さんの卓越した表現力をあらためて称賛しました。

 嶺二と蘭丸のデュエット「The RUN to the RAY」について話題が及ぶと、鈴木さんは「今回は“個性をバチバチに出しましょう”というディレクションがあった」と明かし、これまで以上に自由度の高い表現が求められたと説明。「個性をぶつけ合うために、いつもだったら抑える部分を思いきってパージした」と、強いエネルギーのぶつかり合いが楽曲全体にみなぎっていることを印象づけました。
また、これまではグループ曲の中でバランスを取ることを意識してきたという森久保さん。しかし、今回のデュエットは「2本の個性の柱がはっきり見えるような楽曲」になっており、「パワーのある蘭丸に対して、嶺二だったらどうするか」を何度も考えながらアプローチしたそう。さらに、コール&レスポンスを取り入れた観客一体型の楽曲であることから、「いつか皆さんの前で披露したい」と語り、観客から期待に満ちた拍手が送られました。

QUARTET NIGHTへの質問コーナーでは、「地方公演で4人はどんなお土産を買うのか」という話題になり、ふたりの妄想トークが炸裂! カミュは甘いもの、蘭丸はペナントやご当地キーホルダー、藍はギミックのあるお土産を選びそうだという二人の “解釈”に、観客も大きく頷いていました。嶺二については、「大阪で(三重県伊勢名物の)赤福を買って帰る」と自身のエピソードを交えて語る森久保さん。「彼を想像すると、その横に僕もいるのよ」と言うと、鈴木さんも「じゃあ俺も(蘭丸と)一緒に買う!」と対抗心を見せ、会場は温かな笑いに包まれました。

終了の時間となっても、二人はまだまだ語り足りない様子。最後に、森久保さんは「観るたびに発見や解釈があって、まだまだ楽しめる作品だと思います。QUARTET NIGHTの未来、そして伴走している我々の未来へとつながるように、皆さんの愛をいただけたらなと」とコメント。続けて鈴木さんは、「ライブツアーを通して彼らの思いを受け取っていただいたうえで、QUARTET NIGHT、そして『うたの☆プリンスさまっ♪』というコンテンツを、皆さんなりの速度で楽しみ尽くしていただけたら嬉しい」と、メッセージを送りました。
 2回目の舞台挨拶は本編上映前に行われました。自称“QUARTET NIGHTニュース担当”の鈴木さんは、今作が全国ライブツアーだという情報を、他のキャストよりも事前にキャッチしていたそう。「全然そんな話聞いていない!」と言う森久保さんから、今後は「グループラインで共有してよ!」とお願いされていました。

 QUARTET NIGHTらしさが詰まった今作を、鈴木さんは「これを観たらQUARTET NIGHTのことがわかる、名刺みたい」と表現。その言葉に同意しつつ、森久保さんも「ものすごく客観的に観れて、そこから素直に学べるものがいっぱいあった」と打ち明けました。
 また、とあるMCのシーンが、かつてキャスト4人が話したことと同じだったらしく、「僕らって知らないところでも繋がってたのかな」と、QUARTET NIGHTと深い結びつきを噛みしめる鈴木さん。一方、森久保さんは「スパイがいる…スタッフに近い人間……お前だ!」と、制作陣から事前情報をよく仕入れている鈴木さんをスパイ扱いし、会場の笑いを誘いました。

 続くソロ曲についてのトークでは、「零-Zero-」での嶺二が見せた憂いの表情が話題に。「これまで見せたことのない表情……でも、僕は感じていた彼の憂いの部分を、全面に出せた」と、パフォーマンスを振り返る森久保さん。鈴木さんも、「Black Panther」のステージを「繋いできたもの、経験してきたものがあるからこそ、これができる」と、蘭丸と歩んできた年月の重みをあらためて感じていました。

 今作を経て感じた嶺二と蘭丸のアイドルとしての魅力を聞かれると、森久保さんは「嶺二は自然体でいるようで、いろいろベールに隠してる部分があるように感じながら演じることが多い」と分析し、「求められるものや、その場に必要な空気を作れる」ところが、ある意味アイドルらしいと語りました。
 鈴木さんは、「突き進んでいくうえで、受け止めることがどんどんできるようになった」と、蘭丸のその成長こそがアイドルとしての魅力の一つだとコメント。森久保さんも「蘭丸は人間的な大きな成長を感じる」と、共感を寄せました。

 映画への思いやキャラクターたちへの愛情があふれるトークが繰り広げられた舞台挨拶も、惜しまれつつ終了の時間に。最後は、二人から観客へメッセージがおくられました。「今後のQUARTET NIGHTをもっと観たいなと思ったし、彼らが進むなら、我々も何か一緒に進めることはないかと、常に思っています」と、QUARTET NIGHTへの変わらぬ愛と未来への期待を込めた森久保さん。鈴木さんは、「皆さんの応援が僕らを突き動かすことになりますし、僕らがまた次のタブーを破ることにも繋がっていくのかなと思います」とコメント。ファンと共に歩んできたQUARTET NIGHTの軌跡は、これからも進化し続けていく──そんな予感に満ちた舞台挨拶となりました。